武器・兵器でわかる太平洋戦争―科学技術の粋を集めた日米の兵器開発戦争 学校で教えない教科書 |
迫撃砲と手榴弾は、元々は日露戦争の時に日本軍が開発した新兵器だったらしい。
特に迫撃砲が面白い。あれは日本の打ち上げ花火のやり方をそのまま即席で兵器にしたものなのだそうだ。言われてみれば確かにその通りだ。小型で携帯が容易で扱いやすい。その場の工夫で作られた兵器みたいで、戦争が終わったあとで改良しようなどとは思わなかったらしい。気づいたときには外国にパクられて改良が進んでいて、慌てて逆輸入して取り入れたという後日談まである。
日露戦争は、世界初の大規模近代戦争で、第一次世界大戦に先立って大いに世界の注目を浴びたらしい。だからこそ、たまたま日本とソビエトが、近代戦のやり方や兵器を真っ先に発明する機会を得たわけだ。だから迫撃砲の開発は、日露戦争が無かったら他の国がやっていたかもしれない。日本が優れた国だからというだけの理由ではないのだ。それでも、真っ先に開発した栄誉には変わりはない。サマワのキャンプで自衛隊に向けて迫撃砲を撃っている人たちはそれを知っているのだろうか。
閉店間際の本屋であわててちょっと読んだだけなので、他にどんなことが書かれてるのかよく覚えていない。二式大艇とか、有名なとこだけかじり読みしようとしたら、たまたま迫撃砲のページが開いただけ。本の値段はそれなりに1,365円とお買い得だったが、あえて買って読むべき本だとは思わなかったのでそのまま本屋をあとにした。
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