


Marvel's Spider-Man
Insomniac Games, MARVEL Games, Sony Interactive Entertainment
傑作(30点)
2025年4月4日
ニューヨークはマンハッタンのミッドタウンに住む若者ピーター・パーカーは、オットー・オクタビアス博士のもとで助手として働いていたが、その正体は人々を救うスーパーヒーロー・スパイダーマンだった。人気アメコミを原作としたオープンワールドアクションロールプレイングゲーム。
いつだったかPlaystation Storeにてタダで配っていたのをゲットし、プレイしてみたらゼルダの伝説ブレスオブザワイルドにちょっと似てると思ったので、職場のゼルダ好きの先輩に勧めたところ好評だったのだけど、自分はそのうち飽きてしばらく放置していた。でも決してつまらないゲームではなかったし、歯切れが悪かったので勢いをつけてクリアした。おもしろかったことはおもしろかった。
本作の特徴はいくつもあって、まずはなにを置いても人気アメコミヒーローものであるスパイダーマンを原作としていること。まあ日本だとそれほど人気はないんだけど、アメリカではスーパーマンやバットマンの次ぐらいにメジャーらしい。
MARVELのヒーローを集めたOverwatchクローンのチーム戦シューティングゲームMarvel Rivalsにおいても、一時期スパイダーマンが人気すぎて選択する人が多くてチームのバランスが取れず一方的な展開になることが多かったとYouTuberのナカイド氏が動画で言っていた。
ちょっと調べてみたら、おっさんの多いあっちのヒーローものの中で、スパイダーマンの主人公であるピーター・パーカーは陰キャな若者という点で独特らしい。日本の若者にも受け入れられやすいんじゃないかと思う。
ピーター・パーカーは高校生だったり大学生だったりするらしいけど、このゲームでは大学を卒業してオクタビアス博士の研究を手伝う助手をしている。ちょっと冗談を言うすっとぼけた気弱な学生って感じのキャラだった。熱いメッセージを語ることはないけれど、使命感だけは強くて人々のために常にポジティブに戦い続けている。説教臭くないのがいいかも。
マンハッタン島が丸々舞台になっている。オープンワールドと言うにはそんなに広くはないのだけど、自由にマップ上を駆け回れるのでほぼそう言っていいと思う。いくつかのエリアに分かれていて、それぞれ高いビルの上に電波施設があり、そこによじのぼって簡単なパズルを解くとそのエリアのマップが明らかにされる。こういうところがゼルダの伝説ブレスオブザワイルドにそっくりだと思った。
スパイダーマンらしくビルの壁を垂直に走ったり、糸をワイヤーのように使って引っかけて振り子の要領で高速移動したりできる。糸は大体なんにでも引っかけることができるので移動が快感で、ファストトリップという既に行ったことのあるポイント間をあっという間に移動できる機能もあるのだけど、少なくないプレイヤーがわざわざ糸で移動するらしい。
この糸はもちろん攻撃にも使えて、相手に引っかけて瞬時に移動して攻撃を繰り出したり、相手の武器に引っかけて奪ったり、そのへんにあるオブジェクトを掴んで振り回したりできる。スパイダーマンの特徴を活かした豊富なアクションで操作していて快感だった。敵に向かって走る必要がないし、向いている方向にオートエイムで敵を引っかけてくれるので狙いを定める必要もなく、だいぶストレスフリーだった。
基本的な攻撃方法はパンチなので、糸で敵に接近してパンチを連打することになるのだけど、相手を空中に突き上げてそのまま空中コンボができるのが気持ちよかった。まあそんな風に気持ちよく攻撃している最中に別の敵から銃で狙われたりするので、銃の射線の警告が出たら回避ボタンで回避するか、あるいはいったん別の敵に向かっていって攻撃するかして、集団の敵をさばくことになる。失敗すると寄ってたかってボコボコにされるので、ちゃんと考えて行動しなければならない。
物語はメインミッションとして一つ一つのAct.を進めていく。主な舞台となるのは、オットー博士の研究所、ベンおばさんがボランティア活動をしているF.E.A.S.T.と呼ばれる施設、ユリコ・ワタナベという日系人の女警部のいる警察署なんかで、小さい事件を現場で解決しつつこれらの拠点を行き来することになる。ほかにサイドミッションとして、好きに遊べる短いイベントがそこそこ用意されている。
Act.をクリアするごとにまとまった経験値が手に入り、一定の量がたまるごとにレベルアップし、スキルポイントを手に入れられる。それを消費することでスキルツリー上の様々なスキルが解放され、アクションの質と量が増えていく。
また、マンハッタン島のいたるところにちょっとしたミニゲーム的な場所があって、ギャングの拠点に忍び込んで敵を全滅させたり、逃げる鳥を追いかけたり、時間内に一定の地点を通過したり、仕掛けられた複数の爆弾を解除したり、隠された重要アイテムを見つけたりする。各地の観光名所で写真を撮るというのもある。
これらにはそれぞれ各種ポイントが設定されており、これらのポイントを消費することでサブウェポンやスーツパワーなんかを解放していくことができる。サブウェポンは全部で八種類あって、正直自分はロクに使いこなせなかったのであまり紹介できないんだけど、ストック式になっていていざというときに使用できるようになっている。ウェブ・シューターさえ押さえておけば十分だと思う。
アメコミでおなじみのヴィラン(悪役)が何人も出てくる。たぶんシリーズおなじみのキャラが複数出てきていて、ファンなら歓喜するところなんだろうけど、自分はスパイダーマンをよく知らないのでみんな初めて見るものばかりだった。個人的には、電気を操るエレクトロが電気の演出もあってよかったのと、ミスター・ネガティブのとても印象的なビジュアルと演出、重量級のヴィランの迫力がよかった。
ボス戦には毎回趣向があって、まあ大体倒し方を案内してくれるので毎回変化に富んだアクションを楽しめた。でも一部のボスは倒し方がよくわからなくて攻略サイトの世話になった。
このゲームにはクイックタイマーイベントが結構あって、アクションシーンのムービーをボーッと見てたらいつのまにかボタンやスティックの絵が画面に表示されて、制限時間内に急に決められた操作を求められ、失敗したら即ゲームオーバーになる。まあゲームオーバーといってもすぐ直前から何度でもやりなおせるんだけど。自分はこういうの嫌いなんだけど、割と演出の熱い箇所で使われていて、難易度もそんなに高くないのでこの程度ならいいかなって思った。
アクションの演出はどれも素晴らしかった。本当に映画を見ているような迫力のあるシーンばかりで、ただ見るだけのムービーにとどまらず、自分で操作できるものも多かった。街中で大きな車両が暴走するのを止めたり、建物の一部がダイナミックに崩落するのを避けたり、夢の中の世界のような不思議な空間を潜り抜けたりした。
操作するのはスパイダーマンだけじゃなくて、恋人のMJや弟子の黒人少年マイルズ・モレラスなんかを操作してステルスミッションをこなすイベントもそこそこあった。彼らは弱くて敵に見つかるとすぐやられてしまうのでギミックを利用して敵の目を避けながら一定地点まで進むのが目的のミニゲームみたいなのをやることになる。正直あまりおもしろくはないけれど、そんなに難しくはないしちょっとしたパズルだと思えば楽しめないこともなかった。
タワーマンションの最上階のペントハウスにニューヨーク市長の私邸があって、物語の終盤に潜入することになるのだけど、そこが絵に描いたような豪邸だったのがとても印象に残った。
ストーリーがちぐはぐな感じがした。特に最後のボス。まあ分かるっちゃ分かるんだけど。このゲームをプレイしていて、自分はストーリー展開を楽しんだとは言い難いと思う。
黒人の少年マイルズ・モレラスは次作の主人公で、父親の警官の英雄的な行動が称えられた李、中国系の敵がいたと思ったら日系人の女警部がいたりと、バランスを考えて配役したのかなと思わされた。
恋人のMJが個人的な美観で見るとあまりかわいくなかった。あんまりかわいいと彼女っぽくないというのもあるのかもしれない。
ちなみにスパイダーマンの原作者は当初別の女性を恋人役にするつもりで登場させていたみたいなのだけど、アメコミは複数の脚本家で話を作っていくものなので、違う脚本家が自分の話の中でその女性を殺してしまったらしい。
職場の同僚でMARVELが割と好きだという人がいたので話を聞いてみたら、異文化の作品としておもしろいんだと言っていたのが印象に残った。確かに人と人との距離感だとか付き合い方、物事を進めるときのやりかた、各種イベントやお祭りやパーティ、様々な立場の人々と、日本とは違った世界が楽しめる。
全世界で二千万本売れており、セールで安く手に入り、良質のアクションロールプレイングゲームとして安心して勧められる作品なので、興味を引かれたら遊んでみるといいと思う。
いつだったかPlaystation Storeにてタダで配っていたのをゲットし、プレイしてみたらゼルダの伝説ブレスオブザワイルドにちょっと似てると思ったので、職場のゼルダ好きの先輩に勧めたところ好評だったのだけど、自分はそのうち飽きてしばらく放置していた。でも決してつまらないゲームではなかったし、歯切れが悪かったので勢いをつけてクリアした。おもしろかったことはおもしろかった。
本作の特徴はいくつもあって、まずはなにを置いても人気アメコミヒーローものであるスパイダーマンを原作としていること。まあ日本だとそれほど人気はないんだけど、アメリカではスーパーマンやバットマンの次ぐらいにメジャーらしい。
MARVELのヒーローを集めたOverwatchクローンのチーム戦シューティングゲームMarvel Rivalsにおいても、一時期スパイダーマンが人気すぎて選択する人が多くてチームのバランスが取れず一方的な展開になることが多かったとYouTuberのナカイド氏が動画で言っていた。
ちょっと調べてみたら、おっさんの多いあっちのヒーローものの中で、スパイダーマンの主人公であるピーター・パーカーは陰キャな若者という点で独特らしい。日本の若者にも受け入れられやすいんじゃないかと思う。
ピーター・パーカーは高校生だったり大学生だったりするらしいけど、このゲームでは大学を卒業してオクタビアス博士の研究を手伝う助手をしている。ちょっと冗談を言うすっとぼけた気弱な学生って感じのキャラだった。熱いメッセージを語ることはないけれど、使命感だけは強くて人々のために常にポジティブに戦い続けている。説教臭くないのがいいかも。
マンハッタン島が丸々舞台になっている。オープンワールドと言うにはそんなに広くはないのだけど、自由にマップ上を駆け回れるのでほぼそう言っていいと思う。いくつかのエリアに分かれていて、それぞれ高いビルの上に電波施設があり、そこによじのぼって簡単なパズルを解くとそのエリアのマップが明らかにされる。こういうところがゼルダの伝説ブレスオブザワイルドにそっくりだと思った。
スパイダーマンらしくビルの壁を垂直に走ったり、糸をワイヤーのように使って引っかけて振り子の要領で高速移動したりできる。糸は大体なんにでも引っかけることができるので移動が快感で、ファストトリップという既に行ったことのあるポイント間をあっという間に移動できる機能もあるのだけど、少なくないプレイヤーがわざわざ糸で移動するらしい。
この糸はもちろん攻撃にも使えて、相手に引っかけて瞬時に移動して攻撃を繰り出したり、相手の武器に引っかけて奪ったり、そのへんにあるオブジェクトを掴んで振り回したりできる。スパイダーマンの特徴を活かした豊富なアクションで操作していて快感だった。敵に向かって走る必要がないし、向いている方向にオートエイムで敵を引っかけてくれるので狙いを定める必要もなく、だいぶストレスフリーだった。
基本的な攻撃方法はパンチなので、糸で敵に接近してパンチを連打することになるのだけど、相手を空中に突き上げてそのまま空中コンボができるのが気持ちよかった。まあそんな風に気持ちよく攻撃している最中に別の敵から銃で狙われたりするので、銃の射線の警告が出たら回避ボタンで回避するか、あるいはいったん別の敵に向かっていって攻撃するかして、集団の敵をさばくことになる。失敗すると寄ってたかってボコボコにされるので、ちゃんと考えて行動しなければならない。
物語はメインミッションとして一つ一つのAct.を進めていく。主な舞台となるのは、オットー博士の研究所、ベンおばさんがボランティア活動をしているF.E.A.S.T.と呼ばれる施設、ユリコ・ワタナベという日系人の女警部のいる警察署なんかで、小さい事件を現場で解決しつつこれらの拠点を行き来することになる。ほかにサイドミッションとして、好きに遊べる短いイベントがそこそこ用意されている。
Act.をクリアするごとにまとまった経験値が手に入り、一定の量がたまるごとにレベルアップし、スキルポイントを手に入れられる。それを消費することでスキルツリー上の様々なスキルが解放され、アクションの質と量が増えていく。
また、マンハッタン島のいたるところにちょっとしたミニゲーム的な場所があって、ギャングの拠点に忍び込んで敵を全滅させたり、逃げる鳥を追いかけたり、時間内に一定の地点を通過したり、仕掛けられた複数の爆弾を解除したり、隠された重要アイテムを見つけたりする。各地の観光名所で写真を撮るというのもある。
これらにはそれぞれ各種ポイントが設定されており、これらのポイントを消費することでサブウェポンやスーツパワーなんかを解放していくことができる。サブウェポンは全部で八種類あって、正直自分はロクに使いこなせなかったのであまり紹介できないんだけど、ストック式になっていていざというときに使用できるようになっている。ウェブ・シューターさえ押さえておけば十分だと思う。
アメコミでおなじみのヴィラン(悪役)が何人も出てくる。たぶんシリーズおなじみのキャラが複数出てきていて、ファンなら歓喜するところなんだろうけど、自分はスパイダーマンをよく知らないのでみんな初めて見るものばかりだった。個人的には、電気を操るエレクトロが電気の演出もあってよかったのと、ミスター・ネガティブのとても印象的なビジュアルと演出、重量級のヴィランの迫力がよかった。
ボス戦には毎回趣向があって、まあ大体倒し方を案内してくれるので毎回変化に富んだアクションを楽しめた。でも一部のボスは倒し方がよくわからなくて攻略サイトの世話になった。
このゲームにはクイックタイマーイベントが結構あって、アクションシーンのムービーをボーッと見てたらいつのまにかボタンやスティックの絵が画面に表示されて、制限時間内に急に決められた操作を求められ、失敗したら即ゲームオーバーになる。まあゲームオーバーといってもすぐ直前から何度でもやりなおせるんだけど。自分はこういうの嫌いなんだけど、割と演出の熱い箇所で使われていて、難易度もそんなに高くないのでこの程度ならいいかなって思った。
アクションの演出はどれも素晴らしかった。本当に映画を見ているような迫力のあるシーンばかりで、ただ見るだけのムービーにとどまらず、自分で操作できるものも多かった。街中で大きな車両が暴走するのを止めたり、建物の一部がダイナミックに崩落するのを避けたり、夢の中の世界のような不思議な空間を潜り抜けたりした。
操作するのはスパイダーマンだけじゃなくて、恋人のMJや弟子の黒人少年マイルズ・モレラスなんかを操作してステルスミッションをこなすイベントもそこそこあった。彼らは弱くて敵に見つかるとすぐやられてしまうのでギミックを利用して敵の目を避けながら一定地点まで進むのが目的のミニゲームみたいなのをやることになる。正直あまりおもしろくはないけれど、そんなに難しくはないしちょっとしたパズルだと思えば楽しめないこともなかった。
タワーマンションの最上階のペントハウスにニューヨーク市長の私邸があって、物語の終盤に潜入することになるのだけど、そこが絵に描いたような豪邸だったのがとても印象に残った。
ストーリーがちぐはぐな感じがした。特に最後のボス。まあ分かるっちゃ分かるんだけど。このゲームをプレイしていて、自分はストーリー展開を楽しんだとは言い難いと思う。
黒人の少年マイルズ・モレラスは次作の主人公で、父親の警官の英雄的な行動が称えられた李、中国系の敵がいたと思ったら日系人の女警部がいたりと、バランスを考えて配役したのかなと思わされた。
恋人のMJが個人的な美観で見るとあまりかわいくなかった。あんまりかわいいと彼女っぽくないというのもあるのかもしれない。
ちなみにスパイダーマンの原作者は当初別の女性を恋人役にするつもりで登場させていたみたいなのだけど、アメコミは複数の脚本家で話を作っていくものなので、違う脚本家が自分の話の中でその女性を殺してしまったらしい。
職場の同僚でMARVELが割と好きだという人がいたので話を聞いてみたら、異文化の作品としておもしろいんだと言っていたのが印象に残った。確かに人と人との距離感だとか付き合い方、物事を進めるときのやりかた、各種イベントやお祭りやパーティ、様々な立場の人々と、日本とは違った世界が楽しめる。
全世界で二千万本売れており、セールで安く手に入り、良質のアクションロールプレイングゲームとして安心して勧められる作品なので、興味を引かれたら遊んでみるといいと思う。
[参考]
https://www.playstation.com/
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