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メガロザリア 3巻まで

みやまるん (KADOKAWA 青騎士コミックス)

まあまあ(10点)
2025年11月3日
ひっちぃ

親に捨てられ孤児院に引き取られた少女ロザリアは、そこで陰湿ないじめを受けて逃げ出し、盗みをして暮らしているうちに十年がたちついに捕まってしまう。同じく捕えられていた魔女メルディと出会い、彼女の力を使って十年前に戻る。ファンタジーマンガ。

なんかのアニメのコマーシャルでこの作品の宣伝が流れていてちょっとおもしろそうだったので読んでみた。おもしろかったけどヒロインのことが好きになれなかった。題は誇大妄想を意味するメガロマニアから来ているんだろうか。

この作品のおもしろいところは、悪女ロザリアがなりふりかまわず自分の幸せのために動き回ることだろうか。自分のためなら人殺しもあっさりやってのけるのがとてもすがすがしかった(笑)。彼女がとても不幸な生い立ちをしていることが最初に語られているので、うっすらと同情はできる。

そんなロザリアに手を貸す魔女メルディは気弱な女の子で、彼女は自分の不幸な身の上になかばあきらめていたのだけど、一緒に幸せになろうというロザリアのために尽くすようになる。健気でかわいい。人殺しは悪いことだとは思っているけれど、ロザリアのすることだから仕方がないと思っている様子。

なぜロザリアが特に人殺しをするのかというと、魔女メルディの能力が人殺しを目撃することによって発動するから。発動したら自分の意志で時間を巻き戻せる。自分たちの記憶は保ったままで。ただし、一度能力を使って戻ったらその時点よりも昔には戻れなくなる。

まああとはこの能力を使って二人が成り上がっていくのを見守る話なのであまりストーリーは紹介しないほうがいいと思う。でもちょっとだけ話すと、無敵かと思われた彼女たちの能力なんだけど、やはりそこは魔女が当たり前のようにいる世界なので、様々な能力を持った魔女たちを抱える組織が怪しんで捜査するようになる。

ロザリアがおかっぱ頭の黒髪美女で、ちょっと肉感的で野性味あふれる体をしているのがとてもよかった。看守を誘惑するためにちょっと股を開いてみせたり、表紙の数々にあるように武器を持って裸で堂々と立っていたりする姿が非常に魅力的だった。

一方でロザリアがなんの恨みもない人間をあっさりと殺してしまうのにはちょっとうんざりした。まあそういう作品だし、こういうヤバい女の挙動を楽しむのが正しいんだと思う。

殺し方がめっちゃリアルで、死にゆく人間の反応がすごくそれらしくてちょっと怖いぐらいだった。ロザリアは女なのでそれほど力がなく、刃物を使って雑ではあるけれど的確に人をぶっ刺したり切り払ったりして殺していく。殺される側も自分がなにをされたのかよくわかっていない中で死を迎える。

というわけでまともな作品ではないのだけどある意味とてもすがすがしい作品なのでこういう変わった作品に興味がわいたら読んでみるといいと思う。

[参考]
https://
comic-walker.com/detail/
KC_005973_S?episodeType=first

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